立派な農学院本部とゲストハウス。江沢民の泊まった部屋で、一泊した。構内にはメレミアが多く自生している。夜遅くまでキヤンパスはにぎやかで、朝は学内を散歩する人が多く見られた。
農学院には、後述の教学基地他に、生産基地?がある。講演のあと訪れたため、十分な時間が取れなかった。鉢を手に取って観察したら、相当強烈な臭いが手についた。
多分これが日本の大学の農場に相当するものである。胡椒、シトラス、コーヒー、ゴム、バナナ、キャッサバ、ヤムなどの生産が行われている。
培養施設の前に植えられたドラセナ(竜血樹)はこの島に自生する絶滅危惧植物で植栽されたものは良く見かけた。良く考えられているとは言え、この施設で年間1千万本のバナナ苗を生産しています。

培養容器代わりのプスチックバッグ

培地は加熱せずに撹拌しながら注入

バッグに入れた培地はガラス容器に入れてオートクレーブ殺菌

切断のまな板代わりの紙

バナナの培養苗

オンシの培養苗
野生ランの保護、繁殖もしています。モー教授と院生たちと記念撮影。
ラン産業の育成も重要な任務。オンシジュウムの苗生産と順化が当面の目標。有機質肥料の利用が主体と思っていたら、ありましたピータースが。

オンシジュウムの
順化試験

 海南大学農学院は、以前は華南熱帯農業大学農学院と言ったが、最近海南大学と合併した。合併は政府の政策で、職員の賛否にはお構いなく、否応なしで有無を言わせないものだそうだ。以前は学生数1万人の単科大学が今は4万人の総合大学になった。メインキャンパスは海口市にあり、農学院は島の中西部ダン州市にある。中国の大学では、学生も職員もすべてキヤンパス内に居住するのが一般的で、キャンパスは広大で、大学施設の他に職員・学生の宿舎、食堂、各種のお店があり、キヤンパス自体が小都市になっている。
 キャンパス内には、水田、果樹園、ゴム林、バナナ園などが広がり、農場、栽培施設も大規模である。最も驚いたのは、無菌培養施設で、毎年1千万本のバナナ培養苗を島全体に供給しているそうである。中国では、大学に対する社会あるいは政府の期待は大きいようである。また、その養成に応えるため、大学の責任は大きい。